上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 ←応援クリックお願いします!


今すぐチェック!
↓↓↓
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top ▲
7月19日19時15分配信 産経新聞

 参院選で民主党が大敗し、国会は再び「ねじれ」状態となった。今後は、野党の賛成がなくては、法律は成立しない。民主党は金科玉条としてきた政権公約(マニフェスト)を、大きく見直さざるを得なくなるであろう。

 その代表例が年金制度改革だ。民主党は、職業によって分かれている現行制度を一元化し、消費税を財源に月額7万円の「最低保障年金」と保険料からなる「所得比例年金」を組み合わせた制度に改めようという改革案の骨格を掲げてきた。マニフェストでは、新たな制度創設のための法律を「平成25年までに成立させる」としている。

 だが、年金改革の各党の主張は大きく異なる。「ねじれ国会」となった以上、このスケジュールはどう考えても無理であろう。

 しかし、「ねじれ国会」こそ、年金制度改革のような与野党協議を必要とする政治テーマを議論するには大きなチャンスでもある。与党が数の力で押し通すことができない分、冷静な議論ができる環境が整ったといえるからだ。これまで政治的な思惑が絡み与野党協議はなかなか実現してこなかったが、いまこそ各党が交渉のテーブルにつく絶好のタイミングであろう。

 ただ、与野党協議を成功させるには条件がある。政権党である民主党がまず議論の「たたき台」となる具体案を提示することだ。

 民主党は、何年も前から改革案の骨格部分だけは示してきたが、肝心の詳細な制度設計はいまだにまとまっていない。最低限の年金額をいくらにするのか、最低保障年金は所得がいくらの人で打ち切るのかなど制度の細部をどうするかによって、投入しなければならない税金額も大きく違ってくる。詳細な制度設計に着手しないでいるのは、政権党として怠慢である。

 なぜ、民主党はなかなか制度設計に着手しなかったのだろうか。野党時代には「与党ではないので、制度設計に必要な情報が十分に得られない」などと釈明していた。だが、政権について10カ月たった今、こうした言い訳は通用しない。

 最近は「マニフェストで、23年度までの2年間は年金記録問題の集中対応期間としている」との説明をよく耳にする。制度設計は記録問題の解決にめどがついてからということだが、記録問題の対応と制度設計の議論は同時に行えるはずだ。これも説得力には欠けよう。

 それどころか、民主党は議論を混乱させようとしているのではないかと疑いたくなるようなこともしている。

 菅直人首相が議長を務める政府の「新年金制度に関する検討会」が6月末に、新たな年金制度の方向性として「最低保障額7万円」とか「財源は消費税」といったマニフェストで明記した制度改革の重要ポイントを完全に消し去った7つの基本原則をまとめたのだ。さらに、菅政権は最低保障年金の財源を消費税で賄うとした考えについて「ゼロベースで考える」とも説明した。

 ところが、民主党のマニフェストに基づく改革案を取り下げたのかと問われると、菅政権は「マニフェストは変更しない」と明言した。つまり、最低保障年金の財源に消費税を充てるという考え方は捨てたわけではないということだ。これでは、どちらが民主党の考えなのかさっぱり分からない。

 年金制度改革の最大の論点は、基礎年金部分を税と保険料で賄う現行の「社会保険方式」のまま維持するか、すべて税金で賄う「税方式」に転換するのかである。根幹部分をあいまいにする菅政権は、無責任と言わざるを得ない。

 菅政権はこうしたチグハグさについて「政府がまとめたものであり、野党が議論に参加しやすいよう大まかな方針を示すにとどめた」という妙な理屈を持ち出した。「政府」と「党」とを使い分けているつもりのようだが、両者は不可分だ。何とも分かりづらい論法である。

 超党派協議を呼びかけたのは菅首相である。与野党協議の行方によっては、民主党マニフェストの改革案を取り下げたり、修正したりする用意があるのか、あらかじめ明らかにするのが物事の進め方ではないのか。聞く耳を持たないのであれば、野党が協議に応じるのは難しい。

 そもそも、民主党がマニフェストで掲げた改革案には、いくつもの問題点がある。例えば、最低保障年金を消費税で賄おうという「税方式」だ。

 確かに、保険料未納者は増えており、社会保険方式のほころびは明らかだ。

 だが、税方式というのは大幅に所得制限でもしない限り巨額な財源を必要とする。国の財政は危機的状況にある。基礎年金の国庫負担を2分の1に引き上げる財源ですら、政府は苦労しているのである。

 民主党は消費税引き上げ分をあてにしているようだが、消費税は医療や介護、さらに少子化対策の拡充財源としても期待されている。年金財源のみに使うわけにはいかない。生活保護との関係も整理が必要だ。

 民主党のマニフェストには「すべての人が7万円以上の年金を受け取れるようにする」とも明記されているが、新年金を受給できるのは新年金制度で保険料を払った人のことである。

 新制度ができればすぐにでも「7万円」を受け取れると勘違いしている人も多いようだが、すべての国民が「最低7万円以上」受給できるようになるのは何十年も先の話なのである。

 新年金に完全移行するまでの間、現在の年金制度が適用となる。当然のことながら、過去に未納や未加入の期間があればもらえる年金額は減る。つまり、民主党案が実現したとしても、ただちに無年金・低年金者が救われるわけではない。こうした人の救済には、別の対策を講じなければならず、その財源も別途必要となる。

 税方式とした場合、7万円という支給額は適正といえるのかも疑問だ。新制度への移行期間があるので、ただちに巨費が必要とはならないだろうが、今後の日本は高齢化とともに本格的な人口減少社会も迎える。将来的にどれぐらいの財源が必要となってくるのか。詳細な制度設計に基づく試算がなければ、持続可能な制度といえるのかどうかの判断もつかない。

 年金制度への国民の不信感は強い。民主党が主張するように制度を根本から変えなければならないという意見にも一理はある。だが、その壮大な試みには、乗り越えなければならない課題があまりに多い。

 そう考えると、現行の社会保険方式を維持し、その中で低所得者でも基礎年金を満額受給できる制度に改めていく方法のほうが現実的ではないだろうか。

 改革が足踏みを続けている間にも、少子高齢化はどんどん進む。与野党協議が行われたならば、現行制度の手直しについて知恵を出し合ってもらいたい。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100719-00000522-san-pol
スポンサーサイト

 ←応援クリックお願いします!


今すぐチェック!
↓↓↓
2010.07.21 Wed l 年金 l top ▲
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。