産経新聞 10月11日(月)7時56分配信

 ■仕様書案や予算資料、閲覧制限なし

 日本年金機構(旧社会保険庁)職員が年金記録照合作業の入札情報を漏洩(ろうえい)していた問題で、有識者らによる検証の結果、ずさんな社保庁風土が依然として残る実態が判明した。旧社保庁OBに提供された入札情報は機構内でアクセス制限がなく、職員はOBから要求があるたびに情報を漏らしていた。検証結果からは職員個人の規範意識の薄さに加え、情報管理の不徹底など組織上の問題点も浮かび上がっている。

 漏洩が明らかになったのは、年金記録約7億2千万件について、紙台帳とコンピューター記録を照合する業務の入札情報。4月に官報公示、5月に一般競争入札が行われた。

 しかし、入札後の今年6月、機構本部の記録問題対策部に所属していた40代の職員が、旧社保庁時代に同僚だった会社員に対し、業務を実施する都市や人員規模などの全容がわかる仕様書案を漏洩していた事実が判明。調査チームが聞き取りなどを行ったところ、職員は官報公示前の2月以降、仕様書案のほか、事業者の採点基準である総合評価基準書▽入札日程▽予算関係資料-などを10回以上、OBに伝えていたことが新たに判明した。

 情報提供はOBの求めに応じ、パソコンからメール送信したり、直接、面会する形で行われた。職員は他の2社にも実施都市の一覧などの情報を提供していた。

 機構はOBが在籍する会社の落札分2件について「(情報提供で)他社より有利な立場だった」として、再入札を行うことを決めた。

 職員は記録問題対策部の照合業務に関するプロジェクトチームに在籍していたが、今回、漏洩した仕様書案などを作成する立場になかった。

 検証結果によると、仕様書案などが記載されたパソコンのフォルダやファイルはパスワードの設定がなく、部内の職員なら誰でもアクセスできる環境にあった。さらに事業の詳細は秘密保持文書にあたるが、機構の規定に定める「取り扱い制限」とされていなかった。職員は機構のパソコンでこうした情報を入手、OBに伝達していたという。

 調査に対し職員は「業務に関する助言を求める相手として最適だった」などと説明したという。業務を受注したいOBとの思惑が一致したとみられるが、調査チームは動機について「判然としない部分が残る」としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101011-00000101-san-soci
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