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産経新聞 12月19日(日)22時7分配信

【河合雅司の「ちょっと待った!」】

 民主党政権は、社会保障制度改革に本気で取り組むつもりがあるのだろうか。

 政府は14日、社会保障の機能強化と財政健全化を同時に達成するために、税制との一体改革の具体案と工程表を来年半ばまでに策定することを閣議決定した。菅直人首相が本部長を務める「政府・与党社会保障改革検討本部」が決めた基本方針に沿ったものだ。

 5年後には団塊世代がすべて高齢者となる。社会保障制度を超高齢化社会に耐えうるものに変えるのは、時間との戦いである。民主党政権発足から1年以上も経過しており、あまりに遅い着手ではあるが、取り組み始めたことは歓迎したい。

 ただ、問題はその中身だ。閣議決定された基本方針には、肝心の「消費税」の文字が見あたらない。

 社会保障費は現行制度を維持するだけでも毎年1兆円を超すペースで膨らみ続ける。社会保障給付費も100兆円を超え、15年後にはさらに40兆円以上膨らむとの試算もある。

 現役世代の負担は限界に近付きつつある。もはや消費税率を引き上げるしかないことは、多くの国民が理解していることだ。基本方針で消費税を前面に出さなかったのは、政権の覚悟と意欲が疑われる。

 そもそも、菅首相は参院選直前の6月の記者会見で、今年度内に消費税率の引き上げ幅を示すと約束し、自民党が提案した「10%」を参考にするとも明言していた。

 参院選での大敗によって消費税議論そのものを封印してしまったことから、今回、基本方針をまとめただけで、あたかも一歩前進したかのように錯覚する。しかし、こうして6月の発言と比べてみると、実際には後退しているのだ。

 菅首相の本気度を疑う2つ目は、基本方針を閣議決定したのと同じ14日に、社会保障改革に逆行するような指示を出したことだ。年金給付額を据え置きの検討のことである。

 公的年金というのは、消費者物価の変化を年金給付額に反映させる「物価スライド」という制度が法律によって規定されている。

 デフレで物価水準が下がったことから、細川律夫厚生労働相はこの日の記者会見で「現役世代の賃金も下がっており、法律通りに下がることはやむを得ない」と、5年ぶりに引き下げる方針を発表した。

 ところが、菅首相は細川氏を首相官邸に呼びつけ、何とか据え置きとなるよう関係閣僚と相談するよう指示を与えたのだ。驚くことに、細川氏の記者会見での発言は、細川氏の“個人的な考え”を語ったことにされてしまった。

 菅首相が厚労相の発表に横やりを入れたのは、首相としてのリーダーシップをアピールし、低迷する内閣支持率を少しでも改善したいとの狙いがあるようだが、来年の統一地方選を控えて、民主党内の声に配慮したことが大きい。

 「高齢有権者の反感を買うような政策は避けるべき」との声だ。法律をねじ曲げてまでも目先の人気取りに走ろうという姿勢は、無責任そのものである。

 菅首相は、社会保障と税制の一体改革について、「幾多の政権でなかなか超えられなかった大きな課題だが、何としても超えていく」と大上段に構えた決意表明をしたが、舌の根も乾かぬうちにとはこういうことを言うのであろう。

 「物価スライド」は高齢者に追加的な負担増を求めるわけではないのに、これぐらいのことを高齢者にお願いできずにいるようでは、大胆な制度改革ができるとは到底思えない。

 選挙を優先するなりふり構わぬ姿勢は、菅首相に限った話ではない。

 厚生労働省が介護サービス計画(ケアプラン)作成費の自己負担化や、介護の必要度の低い人の負担の2割への引き上げなどを盛り込んだ介護保険制度の改革案をまとめたが、民主党のワーキングチームから批判が相次ぎ、法案化に向けた作業は進んでいない。

 高齢者医療制度の見直しも同様だ。「自爆テロのような案だ。民主党に任せたら医療は安心だと思ったのに何なんだ、ということになる」(柚木道義衆院議員)といった声が代表するように、民主党の部門会議では、70~74歳の窓口負担の2割への引き上げや、75歳以上の低所得者向け負担軽減策の縮小を示した厚労省案に反対する方針を決定した。

 それどころか、来年の通常国会への関連法案提出自体を先送りすべきだとの意見まで出ている。

 民主党は後期高齢者医療制度の廃止を政権公約(マニフェスト)の目玉の一つに掲げ、すぐにでも公約を実現するかのように語ってきた。これでは、言っていることと、やってることが違うと言わざるを得ない。

 財源のめども立たないのに、「利用者の負担増には反対、サービスの拡充は行え」では、うまくいくはずがない。いまだに野党気分が抜けきらないのではないのか。

 3つ目の理由は、政策目的のはっきりしない子ども手当にいまだにこだわっている点だ。来年度予算では3歳未満だけとはいえ、増額までするという。

 少子化対策の重要性は言うまでもないが、所得に関係なく一律に配る子ども手当というのは、少子化対策としての効果がはっきりしない。配り方や子育てサービスなど他の政策との組み合わせによっては、少子化対策の有力な政策の一つになりうるのである。

 閣議決定した基本方針では、野党に超党派協議を呼びかけることも盛り込まれているが、民主党はこうしたバラマキ政策を白紙に戻すことが先だろう。巨額費用を要する政策がまずありきでは、制度改革や財源議論がかなり制約される。それでは野党も、応じようにも応じられないであろう。

 社会保障制度というのは、現役世代の「仕送り」によって高齢者の年金や医療保険、介護保険の財源を支える仕組みになっている。この「仕送り方式」というのは、現役世代が多く、高齢者が少なかったからこそ成り立ってきたシステムだ。

 かつては10人ほどの現役世代で1人の高齢者を支えていたが、現在は3人で1人の高齢者を支えなければならない。マンツーマンで支えなければならない時代がやってくることを考えると続かない。

 もちろん、高齢者が増えることが悪いわけではない。むしろ多くの人が元気で老後を迎えられるというのは、日本がすばらしい国であることの証だ。

 批判されるべきは、人口の年齢構成が大きく変わることが分かっていながら、なんら対策を取ってこなかった政治家である。

 もっと早い段階で、国民に実態を説明して負担を求めていれば、いま取りうる選択肢はもっと多かったであろう。目先の一票を気にして、政策効果に疑問が残るバラマキ政策を繰り返し、国債発行という将来世代へのツケ回しを漫然と続けてきた。

 日本は膨大な累積債務を抱え、これ以上の問題先送りは許されない。社会保障制度の改革の方向性は、自公政権下の社会保障国民会議や安心社会実現会議など専門家の議論によってすでに示されている。いまさら議論を長々と繰り返している暇はない。

 いま民主党政権に求められているのは、団塊世代の大量退職に間に合うよう改革を実現させる決断力と実行力だ。

 15年後の平成37年には高齢者人口が約3500万人とピークを迎える。現役世代はもちろん、高齢者にも支払い能力に応じた負担を求めない限り、社会保障は維持できないであろう。

 言いづらいことであろうとも、国民に負担の協力をねばり強く求めていくのが、政権政党の責務である。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101219-00000576-san-pol
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