プレジデント 3月16日(金)10時30分配信

 運用成績によって将来もらえる年金額が決まる確定拠出年金(日本版401k)は、2001年から多くの企業が導入した。が、昨年末、加入者の約6割が元本割れとなっている(格付投資情報センターの調査より)と報道された。世界的な株式相場低迷で元本が減り、不安になっている方も多いのではないだろうか。

 しかし、元本がいくらだったかを考えることに意味はない。もし100万円が90万円に減ってしまったとしても、それをどう取り戻すかということではなく、まずは今ある90万円をどう運用するかを考えたほうがいい。すでに起きてしまったことに対して意思決定はできないからだ。
「将来大切な年金だから」といった特別な見方で401kを運用するのではなく、あくまで自分の金融資産の一部ととらえることだ。そして、自分の資産全体で預貯金や株式などの割合を決め、その中から何を401kに割り当てるかを考える。
 たとえば、手持ち資金500万円のほかに401kの積立金が100万円あるなら、合計600万円という枠の中でどのように資産を配分するかを考える。もし400万円を安全資産である預貯金にし、200万円を株式に投資したいと思うのであれば、次に考えるべきは401kの部分を預貯金にするか株式にするかという選択肢である。

 そもそも401kの最大のメリットは「節税できる貯蓄」である点だ。まず、積み立てるときに税金がかからない。振り込まれた給料から貯蓄する場合は、すでに元本から20%、30%といった所得税を引かれているが、401kは所得税を引かれる前に積み立てるから元本には税金がかかっていない。このアドバンテージを加味すれば、元本割れしていても、損失額は意外に少ないと考えられる。
 401kの節税メリットにはもう一つ、運用益が非課税になる点がある。資産のうちどれを401kに割り当てるかは、ここから考えるといい。運用益が非課税になるなら、リターンが多いものを割り当てたほうが得だ。もし株式の運用益が多いと思うなら401kに割り当てるといい。先に挙げた例で金融資産600万円のうち200万円を株式で運用したいのなら、401kの100万円は株式投信で運用するという選択になる。

 株式の運用でおおむね効率がいいのは、国内株50:外国株50の比率だと私は考える。この比率でいくなら、株式200万円の内訳は国内株100万円、外国株100万円だ。このうち401kに割り当てるのは外国株のほうだろう。
 401kで扱う商品は、銀行で普通に販売されている商品に較べて手数料が安く設定されていることが多い。普通に買えば信託報酬が割高な外国株投信も、401kだと思った以上に安いことがある。こうしたものを選択できれば、国内株投信より手数料節約効果が高くなる。
 為替リスクが高いわりにリターンが少ない外国債券型投信はやめたほうがいいだろう。また、安定運用が売り文句のバランス型投信もおすすめできない。リターンが少ないと401kの運用益非課税メリットが活かせないし、中身がわかりにくいうえに手数料が高いのも問題だ。幕の内弁当の容器を高く買うようなもので、もし分散したいならそれぞれの商品を単品で買って自分でバランスよく組み合わせたほうがよい。

 今年1月から、401kには加入者が自分で掛け金を上乗せして拠出する「マッチング拠出」が認められるようになった。自分の会社にこの制度が導入されたら、節税効果のある貯蓄として活用できる。60歳まで原則解約できず流動性がない、というデメリットはあるが、老後が不安で手数料の高い個人年金などに入るよりは、確実にメリットがある商品だといえる。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120316-00000001-president-bus_all
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