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毎日新聞 3月24日(土)0時40分配信

 厚生労働省が23日公表した全国578の厚生年金基金に関する調査(10年度末時点)は、厚年基金の財政状況がAIJ投資顧問の年金消失問題発生前から深刻な状況にあることを浮き彫りにした。公的年金の給付に必要な積立金もない「代行割れ」に加えて年間の収支もマイナスという厳しい基金は全体の3分の1に達し、政府はサラリーマン全体の負担で窮状の基金を救済する検討に入った。ただし、建設業では半分超の基金が代行割れに陥っている半面、「代行割れゼロ」の基金もあり、業種ごとに違いもみられる。【鈴木直、石川隆宣】

 「かつては5000人以上の加入者がいたが、今は3652人。受給者は3224人もおり、とてもじゃないがやっていけない」。23日に自民党が開いた会合で、京都府建設業厚生年金基金の母体企業の団体、岡野益巳・府建設業協会長は窮状を訴えた。

 建設業の厚年基金は全国で62。その過半数の33基金は代行割れしている。さらに32基金は毎年の年金給付が掛け金(保険料)を上回り、積立金を取り崩している状態だ。公共事業削減の影響を受けている状況で、茨城県建設業厚生年金の沼田瑞義常務理事は、苦境にあえいでいたところにさらにAIJという重荷が加わったとの認識を示した。

 タクシー業界で規制緩和による競争が進む運輸業。こちらは51基金中37基金が代行割れだ。繊維業は13基金中11基金が代行割れ。10基金は毎年の収支もマイナスだ。

 業界内の「少子高齢化」も影を落とす。厚労省の調査(11年)によると、業種別の平均年齢は建設業が44.1歳。受注減で労働者は02年の618万人から10年には498万人と120万人減った。62基金中、27基金は支え手より受給者が多い。運輸・郵便業は46.2歳と平均年齢が高い。

 これに対し、金融業・保険業は42.5歳、医療・福祉の38.7歳と比較的若い。さらに医療・福祉関係は労働者が653万人(10年)と02年より179万人増えている。医療・福祉(37基金)の代行割れは1基金のみで、金融(7基金)には代行割れはなかった。また、機械・金属など製造業は53基金が代行割れとはいえ、基金数が142と多く、全体の4割弱となっている。

 ◇救済案に反発必至

 AIJの問題がより深刻なのは、運用を委託していたのが複数の中小企業で作る厚生年金基金が大半だったことだ。厚年基金は国の代わりに厚生年金の一部を運用(代行部分)している。厚生年金は減額不可だが、基金が破綻すれば財政に穴が開く。政府は表向き「自己責任」を強調しつつ、全サラリーマンが払う保険料で穴埋めすることを模索している。

 23日の自民党の会合では、各基金の代表から「自助努力では無理」と、政府の支援を求める声が相次いだ。神奈川県印刷工業厚年基金の高野正行常務理事は「加入員や受給者の生活がかかっている」と訴え、栃木県建設業厚年基金の黒須公一常務理事は「国の管理・監督の甘さが被害拡大の一因だ」と述べた。

 中小企業が寄り合う総合型基金の場合、1社が倒産すると残った企業が代行割れ分を連帯責任で穴埋めせねばならず、連鎖倒産につながりかねない。そこで検討されているのが、厚生年金加入者全員で痛みを分かちあう案だ。厚生年金には114兆円の積立金がある。代行部分の「穴」は7000億円強とみられ「これだけなら財政的影響は小さい」(厚労省幹部)という。

 ただ、「損した時だけ支援というのでは理解を得られない」との声も強い。米系コンサルティング会社、タワーズワトソンの大海太郎取締役は「年金の穴埋めは自己責任だ。中小企業対策や経済振興策で対応すべきだ」と指摘する。企業年金がない会社員も多いのに全サラリーマンにツケを回す案への反発は必至で、厚労省の栄畑潤年金局長は23日の参院予算委員会で「企業が穴埋めするのが基本」と強調した。

 それでも放置すれば基金の財政は一層悪化しかねない。民主党の企業年金に詳しい議員の間では「今は世論の動向を踏まえ『救済は無理』と言うにしても、いずれ政治判断が不可欠になる」との考えが主流となっている。

 国民感情を和らげる落としどころの案として浮上しているのが、公務員らも支援する側に回す案だ。公務員や私学教員は共済年金だが、政府は共済年金を13年10月に廃止し、厚生年金に一元化する方針。積立金は別運用となるものの、共済の積立金も基金の救済財源に充てる腹で、民主党の関係議員は「役人にも責任を取ってもらう」と明言する。

 ◇AIJ運用損1092億円に

 AIJの運用損失が1092億円まで膨らみ、顧客に返還できる資産が81億円しか残っていないことが分かり、年金資産の運用を委託していた厚生年金基金は「資産はほとんど戻らないのでは」(甲信越の厚年基金幹部)と動揺。加入企業は損失穴埋めで経営難に陥る事態も想定される。

 AIJに対しては、92基金と2法人が1458億円の資産運用を委託。運用損失や手数料などを除くと、資産は20分の1近くまで目減りした。金融庁は23日、AIJと傘下のアイティーエム証券に資産の保全を命じた上で、AIJの浅川和彦社長らを、厚年基金などから委託を受けた弁護士に引き合わせ、顧客への資産返還に向けた協議を開始させた。

 ただ、返還作業は難航しそうだ。資産は、浅川社長が事実上組成した英領ケイマン籍のファンド(AIMグローバルファンド)など多数に分散しており、まず国内の金融機関に集約し、保全するなどの作業が必要だ。さらにAIJの顧客以外も、関連のアイティーエム証券を通じて同ファンドに出資するケースがあり、返還対象は計105の基金・法人・個人に及ぶため、返還作業はさらに困難となる。資産の分配は出資額だけでなく、運用期間や予定利回りなども考慮する可能性があり、返還作業は一層複雑になりそうだ。

 一部の厚年基金などは、資産返還や損害賠償を求める集団訴訟も視野に入れているが、どれだけ資産が戻るかは見通せない。AIJへの委託額が大きいと、企業年金部分だけでなく、厚生年金の資産から借りる形で運用している「代行部分」の積立金まで不足する事態に陥る。積み立て不足になれば、企業が自腹で穴埋めするか、掛け金を引き上げたり、年金給付額をカットする必要があるが、「景気も悪く、企業の負担を引き上げる状況にはない」(基金関係者)という。【田所柳子】

 ◇厚生年金の代行運用

 厚生年金基金は、本来国に納める厚生年金保険料の一部を国に代わって自ら運用(代行運用)するため、「厚生年金」の名が付く。国より高い利回りを確保できればその分でより高い年金を払える。権限拡張を狙った旧厚生省と収益増を当て込んだ企業の思惑が一致し、66年に制度が発足した。しかし、バブル崩壊後は約束通りの年金額を払えない基金が続出、基金を解散するには国から借りていた代行部分の資金を返す必要があるが、資力のない中小基金には不可能で解散もできない。全体の9割、502基金は年5.5%の利回りがないと満額を払えないのに、基金全体の過去10年の運用実績は平均1.2%にとどまる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120324-00000000-mai-soci
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2012.03.29 Thu l 年金 l top ▲
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