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WEDGE 5月11日(金)13時48分配信

 去る2月24日、AIJ投資顧問が金融庁から金融商品取引法に基づく1カ月の業務停止命令・業務改善命令を受けた。

 原因は、主に中小企業の年金基金から2000億円余りもの巨額の資金を集めた資金の大部分を消失させ、顧客に「虚偽の法外な運用利回り」を謳ったことだった。この事件は、当の被害者はおろか日本社会全体に大きな衝撃を与えた。

■AIJと公的年金 資金運用のあり方はどう違うの?

 報道を見る限り、AIJは、解約する顧客に虚偽の高利回り分を上乗せして支払うため、新規顧客から得た資金を右から左に流用する自転車操業状態だったようだ。実はこうしたAIJの資金運用のあり方は、国が営んでいる公的年金の財政方式と本質的に全く異なるところはない。

 みなさんの中には、「そんなことはない。国の年金は自分達が若い頃からせっせと積み立てたお金が、支給開始とともに利子を付けて戻ってきているのだ(戻ってくるはずだ)」とお思いの方もいらっしゃるかもしれない。だが、事実はさにあらず。

■知っておきたい「年金の歴史」

 実際には、現在の勤労者から集めた保険料を現在の高齢者にほぼそっくりそのまま横流ししている。こうした財政方式を「賦課方式」といい、積み立てたお金が利子付きで戻ってくるのを「積み立て方式」と言う。

 そもそも、日本の公的年金制度の起源は、1875年に始まった海軍退隠令にまで遡ることができ、その後、官僚や教職員、警察官等公務員を対象として徐々に整備されていく。つまり発足当初は軍人を対象として始まり、次第に一般公務員にまで拡大されていった。

 それに対して、民間人を対象とする公的年金は1940年施行の船員保険法を端緒とし、44年に、それまで男子工場労働者のみだった労働者年金保険法の適用範囲を男子事務員と女子労働者にまで拡大する厚生年金保険法に改正された。要するに、民間人向けの公的年金は戦時体制下における労働者を対象とした制度ではあったが、ここにわが国の公的年金制度の原型が確立した。

 その後、終戦直後の混乱期を経て1954年に戦前の厚生年金保険法の大幅な改正を行って現在の厚生年金保険制度の基本体系が完成、そして59年には高齢者等を対象とした福祉年金制度を設立、61年に自営業者等向けの国民年金法が実施されるにおよび、全ての国民が何らかの年金制度に加入する国民皆年金が実現した。

 これを財源面からみれば、戦後の公的年金制度の黎明期には積み立て方式として開始されたものの、高齢者の無拠出年金が開始されると積み立て不足から、なし崩し的にもしくは必然的に賦課方式となり、現在に至っている。

■公的年金は存続するの?

 このような変容は当時の状況を考えれば仕方のない面もある。

 つまり、戦前、戦中に若い時期を生きてきたその頃の高齢者は、十分な貯蓄も資産もなく、また制度発足当初に必要な負担をする余裕もなかったからだ。しかも、当時は高齢者の数も少なく、高度経済成長の真っ只中にあり、勤労世代も毎年給料が上がり続けるなど、生活にもゆとりがあったし、その後も順調に人口も経済も右肩上がりを続けた結果、幾度となく給付額の上方改定や保険料率の引き上げがさしたる問題もなく実施されてきた。

 しかし、最近では国民年金の未納問題の表面化など、公的年金にまつわる深刻な問題が噴出してきているし、みなさんも自分がいざ貰う段階まで公的年金が存続しているのか不安に思われているのではなかろうか。

■ネズミ講と公的年金 本質は同じ

 では、なぜ公的年金制度がうまくいかなくなったのだろうか。この問題を解くカギは人口の動きにある。

 みなさんは、ネズミ講をご存じだろう。ネズミ講は、加入者がねずみ算式に会員を増やすことにより、加入時に要した金額以上の金銭を得ることを目的する組織である。

 容易に分かるように、人口が有限であるため無限に会員が増えることはあり得ず、必ず破綻することから、1978年に制定された無限連鎖講の防止に関する法律で禁止されている。 

 健康食品を買えば毎月ボーナスを得られる「年金たまご」と称する会員システムで5万人弱の会員から約110億円を集めて2011年11月に無限連鎖講防止法違反で摘発された年金たまご事件は記憶に新しいところである。

 実は、賦課方式で営まれる公的年金も本質はこのネズミ講となんら変わるところはない。

 つまり、現在の公的年金の哲学として、しばしば「世代間の扶け合い」が指摘されるが、要は若い世代が拠出したお金を高齢世代の年金として流用する事実を指している。

■人口動態から考えてうまくいかない

 この場合、高齢世代の数が少なくそれを支える若い世代の数が多ければ多いほど、つまり公的年金というネズミ講の会員構成が、新規会員である若い世代が多く入ってくる一方、その上の会員である高齢世代が少ないピラミッド型の構造である間は、財政状況は安泰であり、その制度も永続するように見える。しかし、新規会員の数が次第に減少し、逆にその上の会員が増える逆ピラミッド型の構造になってしまうと、途端に財政状況が苦しくなり、将来的にはその制度は破たんしてしまう。

 現在わが国では少子化と高齢化が同時に進行しているわけであるから、まさにこの逆ピラミッド型の状況が進行していて、公的年金制度は次第に不利になってきており、こうした状況は厚生労働省も実は認めている。

■ネズミ講に早く参加した人ほど得をする仕組み

 2009年に厚生労働省から公表された財政検証に、厚生年金の世代別の負担給付比率が載っている(普j。この数値が1を上回る限りにおいては給付額が負担額を上回っている。 

 また、浮ノは(a)欄、(b)欄2つの数値があるが、(a)欄のものは厚労省のものであり、(b)欄は(a)欄の数値をもとに筆者が計算したものである。

 両者の相違は、(a)欄は実際には保険料負担のうち雇用主負担分を除いて試算されているいわば上げ底されたものであるのに対して、(b)欄は雇用主負担分を含めたより正確なものだ。いずれにしても、若い世代でも支払った保険料以上の年金給付が受けられ、先行きも明るいように見えるが、もっとも重要なのは年齢が高いほど年金の収益率が高いことである。

 要は、早くにネズミ講に参加した世代ほど得をし、後から入った世代ほどうまみが少ないということだ。厚生労働省公認の公的年金における世代間格差である。しかも、世代間の扶け合いにしては、世代間の格差が大きすぎるだろう。生まれた年代が違うだけ国が国民をこれほどまで差別的に扱ってもよいのか。憲法が保障する法の下の平等に反するのではないだろうか。

■「払った以上に貰えます」は本当か?

 しかし、学習院大学の鈴木亘教授が内閣府経済社会総合研究所で行った研究結果はより衝撃的である。1955年生まれ世代以降は全ての世代で保険料負担が受給額を上回る、いわば払い損となっている。この試算を前提とするならば、わが国の公的年金はすでに実質的に破綻していると言えるだろう。

 それにも関わらず、若い世代は「払った以上に貰えます」という厚労省の言葉に不審を抱きつつも、強制的に加入させられ続けているのだ。しかも、厚労省によると、公的年金の運用利回りは4.1%と相場より高めに想定されてもいる。これは正しく詐欺行為に他ならない。

■国家による詐欺行為も許されないはず

 これまでの説明から、AIJ投資顧問と厚生労働省の公的年金制度は本質的に同じ原理で運営されており、結局は、ネズミ講となんら変わるところがないことがご理解頂けるだろう。

 今回のAIJの事件を受けて、厚生労働省は厚生年金基金等の資産運用規制等の在り方を検討し、規制強化に乗り出す構えを見せているが、そもそも自らが運営する年金が現状のまま推移すればいつかは破たんすることが明らかなネズミ講であることを棚に上げて、年金事業を守る正義の味方であるかのように振舞うのはいかがなものだろう。

 民間による詐欺行為が許されないのが当然であるならば、国家による詐欺行為も許されないはずだ。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120511-00000306-wedge-pol
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2012.05.14 Mon l 年金 l top ▲
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