毎日新聞 9月6日(木)1時40分配信

 厚生労働省は5日、13年度予算の概算要求で、生活保護費について12年度当初比1389億円増の2兆9313億円を要求した。ただ、13年度は5年に1度の保護費の基準を見直す年に当たり、財務省はそれに乗じて切り込む構えだ。保護費の削減は年末の予算編成の焦点の一つだが、減額には「最後のセーフティーネット」崩壊への懸念の声も上がる。【遠藤拓、工藤昭久】

 「生活保護の見直し」。政府が先月17日に閣議決定した13年度の概算要求基準にはそう明記された。保護費の削減を「中心的テーマ」(安住淳財務相)に据える財務省の意向が反映されている。

 生活保護受給者は今年、210万人超と過去最多を更新し、保護費は3兆7000億円(12年度当初予算)に上った。08年のリーマン・ショック以降1兆円増で、13年度は要求通りなら3兆9000億円に達する。

 保護費は社会保障費の1割程度とはいえ、財務省にすれば反発が強い年金や医療より手を付けやすい。民主党との違いを出す狙いで、自民党は保護費の減額を打ち出した。不正受給など生活保護への風当たりが強まっていることも同省は「追い風」と計算している。

 こうした政府内の空気に危機感を抱く「生活保護問題対策全国会議」は5日、厚労省で記者会見し、さいたま市を拠点に活動するNPO「ほっとプラス」の藤田孝典代表理事は「保護費は生命維持装置。(削減は)自殺や餓死、孤立死が増えることにつながる」と訴えた。

 財務省の攻勢に対し、厚労省は受給者が働いて得た収入の一部を積み立て、保護脱却後に本人に返す制度の創設など、就労支援を強化する考えだ。ただ、基本的生活費を賄う「生活扶助」は、60歳代の単身者で最高月約8万円と基礎年金の満額(約6万5000円)を上回る。一部では最低賃金も同様で、これらの「逆転現象」への批判は根強くある。

 とはいえ、受給世帯の8割は高齢者や傷病・障害者世帯が占める。財務省幹部も「弱者切り捨て批判を招きやすく難しい」と認める。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120906-00000008-mai-bus_all
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