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ダイヤモンド・オンライン 8月4日(火)14時0分配信

 最近、多くのメディアで「4月から公的年金額が実質的に減額される! 」との報道がされており、オヤジの皆さんも耳にした人が多いでしょう。でも、年金額は0.9%増額されるのに実質的に減額されるというのが、どのような意味なのか、今一つピンとこない人も多いと思います。そこで今回は、この実質減額とはどういうことなのか、見ていくことにしましょう。

● 公的年金が持つ二つの自動調整機能

 公的年金を受給する前の人で、実際に受給できる年金額やその変動を意識したことのある人はあまり多くないと思いますが、公的年金には年金額を毎年変動させる二つの調整機能があるのです。その一つが「物価スライド」と言う仕組みです。この仕組みによって、公的年金額は各年の物価上昇率と賃金上昇率に応じて変わります。詳細の仕組みは複雑なので割愛しますが、簡単に言うと「物価上昇率<賃金上昇率」となる場合には、既裁定者(すでに年金を受給している人)は物価上昇率、新規裁定者(新たに年金受給者になる人)は賃金上昇率に基づいて年金額が改定されます。逆に、「物価上昇率>賃金上昇率」の場合には、低い賃金上昇率に合わせて既裁定者も新規裁定者も年金額が改定されます(上昇率がマイナスの場合には特例あり)。今回は、物価上昇率が2.9%に対して賃金上昇率が2.3%と、「物価上昇率>賃金上昇率」となりましたので、低いほうの賃金上昇率に合わせて2.3%で調整されます。この機能は、インフレ局面において年金受給者の生活水準を守るためにも非常に重要な機能と言えます。

 この「物価スライド」に加えて、人口動態のバランスを取るために、「マクロ経済スライド」と呼ばれるもう一つの自動調整機能があります。こちらは2004年の「100年安心」の年金改革で導入された比較的新しい仕組みです。ここでは物価上昇の際には、その上昇分から一定比率を控除することで実質的に上昇幅を抑制します。現在の年金額は将来の人口動態を踏まえると多すぎであり、これを持続可能な水準にまで減額することがこの制度の目的となります。しかし、2004年の導入以降はデフレ経済が続き、一度もこの仕組みが発動されたことはありませんでした。ようやく昨年物価が上がったため、初めて実施されることになったのです。今はこの調整率が0.9%になりますので、「物価スライド」と「マクロ経済スライド」を合わせると、今回の年金額の変動率は、賃金上昇率2.3%-0.9%=1.4%となります。

● 負の遺産:物価スライド特例措置

 でも、ちょっと待ってください。冒頭で今回の調整率は0.9%と言いましたが、前述の二つの機能で計算されたものは1・4%になります。つまり、0・5%分少なくなっているということです。「国が不当に年金額を下げているのではないか! 」と思う方もいるかもしれませんが、そうではありません。実は今までが本来よりも高い年金額になっており、それをもとに戻しているだけなのです。

 これまでのデフレ環境においては、本来の仕組みに則れば、年金額は減額されてしかるべきなのですが、政治的判断から年金額を引き下げず、一時凍結(物価スライド特例措置)されていました。政治的判断というと、何やら高度な判断があったように思えますが、要は、選挙の際の大票田であるシニア層にとって年金減額は喜ばしい話ではないため、近視眼的視野から先送りしただけのことです。2000年度の▲0.3%、2001年度の▲0.7%、そして2002年度の▲0.7%の3年間について、本来引き下げるべきものを引き下げなかったのです。その後、さらなる法律変更などもあり、最終的に2.5%程度本来の水準よりも多い年金額になってしまいました。現役世代にとっては「負の遺産」が残されたわけです。そこでこれを是正すべく2012年の年金改革において、2013年10月からまず▲1%、2014年4月に▲1%、そして2015年に▲0.5%の調整をしているのです。そして、最後の▲0.5%が、先ほどのギャップの原因だったのです。これでもやもやが解消したのではないでしょうか。

● 問われるメディアの役割

 今回の年金の実質減額をネガティブなトーンで報じているメディアが多い印象を受けますが、「マクロ経済スライド」の発動は、少子高齢化が著しい日本において公的年金の持続可能性を高めるには必要不可欠ですから、むしろこの発動はポジティブであり素晴らしいことなのです。

 「公的年金が実質減額になるのに賞賛するとはけしからん」と思うシニアの方もいるかもしれません。しかし、公的年金制度は今のシニア層だけのものではないのです。将来、シニア層になる人たちの制度でもあります。残念ながら、すでに将来のシニア層が受け取る年金額は相当程度低くなることが予想されています。将来の世代にのみ“つけ”を残すのではなく、健全なバランスを取ることが必要で、今回はようやくそのバランス改善に着手できたという点で、やはり喜ばしいことなのです。

 したがって報道においては、(1)今起こっている実質的な年金減額のみに焦点を当てるのではなく、これまでがもらい過ぎであり、ようやく本来の水準となったこと、そして(2)今後は二つの調整機能によって年金額が変動することがあり得るということを国民に知らしめるべきではないでしょうか。

 また、あわせて大事な点は、せっかく「マクロ経済スライド」という人口動態に合わせて年金額を自動調整する良い仕組みが導入されたとしても、それを適切に運営しないと、これまでのように将来世代に「負の遺産」が残ってしまうことがあり得るということです。「仏つくって魂入れず」では上手くいきません。今後、物価スライドの一時凍結のようなことを再発させないためにも、メディアには、健全な牽制機能を果たしてほしいと思います。

 今回の川柳
受け入れよう 実質減額 ポジティブに

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150804-00072190-diamond-soci
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2015.08.11 Tue l 年金 l top ▲
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