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ダイヤモンド・オンライン 9月2日(水)8時0分配信

 世代間格差が大きく、「若者が老人に搾取されている」と言われる日本だが、実は先進国間で比較をすると高齢者の貧困率が高く、「優雅な老後」とはほど遠い。なぜこのような事態になっているのか、藤森克彦・みずほ情報総研主席研究員に話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン編集部 津本朋子)

● 34ヵ国中8番目!  実は高い日本の高齢者貧困率

 ――現在の日本の高齢者たちは、「優雅に暮らしている」と思われ、年金の世代間格差の議論では「老人が若者から搾取をしている構図」だと言われます。一方で最近、“下流老人”という言葉が流行っており、高齢者の貧困問題がクローズアップされています。日本の高齢者の実態をどう見ておられますか? 

 OECD34ヵ国を調査したデータ(2010年時点)では、日本の高齢者(65歳以上)の貧困率は19.4%でした。これは米国(19.9%)とほぼ同レベルで、34ヵ国中8番目に高い水準です。ちなみに、イタリアは11%、ドイツは10.5%。英国やスウェーデン、カナダなどは10%を切っています。

 貧困率をはじき出す上で前提となる「低所得者(貧困者)」の定義とは、世帯の合計可処分所得を世帯人数で調整した、「1人当たり可処分所得」を割り出し、その中央値の半分(貧困ライン)以下で生活する人々のことです。

 ちなみに厚生労働省「国民生活基礎調査」によれば、2012年の貧困ラインは122万円(名目値)でした。日本の高齢者の約5人に1人が貧困ライン以下の所得で生活しており、こうした人々が低所得者、つまり貧困者なのです。

 もちろん、この基準にも異論はあります。まず、「子育てをしている若い世代と比べると、高齢者はあまり支出をしないはず」というもの。つまり、所得が少なくても、若い世代よりは暮らしが苦しくないはずだという考え方です。また、この調査方法では貯蓄、つまりストックを見ていません。

 ただ、ほかの統計調査を見ると、フローの少ない人は、概してストックも少ないという傾向はあります。特に低所得者層ではそうです。こうした異論はあるものの、一般に国際比較で採用されているのが、この基準なのです。

 さらに高齢者の貧困を細かく見ていくと、1人暮らしの高齢者で貧困率が高くなっています。12年のデータでは、男性の単身高齢者の貧困率は29.3%、女性の単身高齢者は44.6%です(阿部彩〈2014〉「相対的貧困率の動向:2006、2009、2012年」貧困統計ホームページ)。

 なぜ1人暮らしの高齢者に貧困が多いのか。女性に関しては、現役時代に就労していなかったり、就労していても非正規という人が多いことが一因です。年金額は、現役時代の所得や働く期間を反映するためです。結婚していれば、配偶者の年金も合わせて生活していけますが、未婚や離婚した女性で現役時代に低所得であった方が1人きりのまま老後を迎えると、貧困に陥るケースが考えられます。

 男性の場合は、女性に比べれば収入の高い人が多いことが考えられますが、単身世帯に関して言えば、病気その他の事情があったり、非正規就労などで収入が安定しないなど、様々な事情を抱える方が一定程度おられるように思います。

● ますます増える高齢の貧困者 制度変更で救済できるか

 ――これから先、高齢者の貧困率はますます高くなるのでしょうか? 

 現状のまま放置すると、その可能性が高いと思います。というのも、国立社会保障・人口問題研究所が発表した「日本の世帯数の将来推計」(13年1月)によると、65歳以上の単身者は、10年~30年にかけて、男性で66%、女性で38%増えると予想されています。そして未婚者数も大きく増えていきます。

 もちろん、現在の中高年の1人暮らしの中には、高所得でシングルライフを楽しんでいる人もいるでしょう。一方、非正規労働のため収入が十分でなく、家庭を持てないという人もいます。つまり、1人暮らしの方は、2人以上世帯に比べて所得格差が大きいという特徴があります。後者のような事情で未婚のまま高齢期を迎えた人たちが、貧困に陥るケースが増えることが懸念されます。
 
 貧困に陥る高齢者は、①保険料を納めてこなかったために、公的年金を受給できない(無年金者)、②厚生年金や共済年金といった「公的年金の二階部分」を受給できない、③保険料納付期間の不足によって基礎年金を満額受給できない、という3つのパターンが考えられます。そして、最低限の生活水準を割り込む場合、生活保護が最後のセーフティネットとして機能しなければなりません。

 ――無年金者を減らすために、政府は、受給資格期間の短縮(25年→10年)を進めようとしています。この対策をどう評価しておられますか? 

 確かに、受給資格期間を短縮すると、短期間しか保険料を納めなかった人でも年金をもらえる余地が広がります。しかし、納付期間が短いと受け取れる年金額も少額になります。受給資格期間が10年に短縮されたからといって、「10年間だけ保険料を納めればよい」と考える人が増えることが心配です。保険料の納付期間が短ければ、高齢期に貧困に陥り易くなってしまいます。

● 高齢者に働く機会を 提供できるか

 ――では、どんな策が有効だとお考えですか? 

 大きく3つあります。まず1つ目は、高齢者が働くことができる社会の実現です。というのも、今後、年金の給付水準が低下していくことが考えられます。これは、現役世代に過度な保険料負担を掛けないようにするために、寿命が延びたり、少子化が進んで被保険者、つまり保険料を納付する人が減れば、その分年金給付が自動的に減る「マクロ経済スライド」が機能するためです。15年度、初めて発動されることが決定しました。将来は、フル発動されるでしょう。

 給付水準の低下を防ぐには、できる限り長く働いて、年金の受給時期を遅らせるのが、最も妥当な解決策だと思います。例えば、68歳から年金を受け取るようにすれば、65歳に受け取り始めた場合に比べて、25%割り増しの年金額を得られます。70歳から受給すれば、42%も増額されます。元気な高齢者が増えて、平均寿命も延びているのだから、働く期間を長くすることで、給付額の上乗せを考えていくべきだと思います。

 しかし、今の社会では、高齢者の雇用の場が少ない。今後、労働力人口が減っていきますので、社会全体で考えなければならないことです。

 たとえば千葉県柏市では、柏市役所とUR都市機構、東京大学などが協力して、農業や保育、福祉など8つの就労事業モデルを創出して、高齢者が仕事をしていく「生きがい就労」プロジェクトに取り組んでいます。最低賃金が支払われているのですが、いわゆる「プチ就労」も多く、生計を支えるまでには至らないケースも多いように思います。しかし、社会の枠組みを変えていく取り組みとして、高く評価したいプロジェクトです。

 2つ目に有効なのは、非正規労働者も厚生年金に加入できるようにしていくことです。厚生年金は、労働者だけでなく、事業主も保険料を支払いますので、年金額が高まります。

 現在、多くの非正規労働者が加入している国民年金の給付額は満額で月6万5000円です。それでは暮らして行くのに十分ではありません。そもそも、国民年金は農業従事者や自営業の人たち、つまり定年がなく、老後も所得を得られる人たちを主な対象としてスタートした制度なのです。一方、非正規労働者は雇われており、定年があるので、厚生年金が適用されるべきです。

 近年、制度改正がなされ、非正規労働者であっても、一定の要件を満たしているなら、厚生年金に加入できる方向になりました。しかし、まだ対象者が限定されています。いずれは、もっと多くの非正規労働者が厚生年金に加入できるようにするのが望ましいと思います。

 3つ目は、生活保護の見直しです。国際的にみて、日本の生活保護の捕捉率(生活保護の基準以下で暮らしている人のうちで、現に生活保護を利用している人の割合)は低いと指摘されています。

 ――生活保護は09年度に支給総額が3兆円を超え、問題視する声もあります。

 生活保護費総額が増えているのは、高齢化の影響が大きいのです。また、生活保護の不正受給が話題になりましたが、生活保護費総額に占める不正受給額は0.5%(11年度)です。言うまでもなく、生活保護基準以下で生活している人には、憲法で保障された最低限の生活が送れるように、きちんと生活保護で救済すべきだと思います。

 たとえば英国では03年、貧困高齢者を救済するために「年金クレジット」という高齢者専用の生活保護制度を導入しました。給付水準を一般の生活保護より高くし、生活保護のスティグマ(恥や負い目の烙印)を軽減するために名称を「年金クレジット」としました。扱う事務所も、福祉事務所ではなく、年金事務所です。それでもスティグマは完全になくなったわけではなく、捕捉率は6~7割程度ですが、高齢者の貧困率は明らかに低下しました。

 もちろん、やみくもに生活保護受給者を増やせばいいと言っているわけではありません。前述したように、高齢者の働く機会を増やしたり、非正規労働者の厚生年金加入を増やすといった施策をしながら、救済されるべき人が最後は生活保護で救済されるように取り組む必要があると思います。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150902-00077718-diamond-soci
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2015.09.05 Sat l 年金 l top ▲
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