dot. 2月9日(火)7時15分配信

 確定申告の時期が近づいてきた。年金受給者でも、取り戻せる税金は意外と多い。実際、どのような場合に税金を取り戻せるのか。具体的な例を紹介しよう。

◇医療費

 通院などでかかった治療費や薬代は、申告すれば「医療費控除」を受けられることはご存じの読者も多いだろう。本人だけでなく家族の分も合算できる上、ドラッグストアなどで購入できる市販薬も対象だ。

 ただし、控除対象となるのは医療費の総額から10万円を差し引いた額なので、10万円を超える必要がある。領収書を合計しても10万円に届かず、処分する人もいるだろう。

 しかし、10万円に満たなくても対象となる場合がある。総所得金額等が200万円未満の人なら、医療費総額から総所得金額等の5%を差し引いた額が控除対象とされるからだ。たとえば、総所得金額が100万円であれば、5万円を超えた医療費が控除対象になる。

 共働き夫婦だと所得が多く税率が高いほうの名義で申告するほうが戻る額が大きく有利だが、医療費が10万円を超えなくても所得が少ないほうの名義でなら申告できる場合がある。

「給与所得者なら額面の年収が311万6千円未満なら総所得金額が200万円未満となるので、対象となる人は多いはず」(個人の確定申告に詳しい田中卓也税理士)

 また、天野伴税理士は、こう指摘する。

「対象となる医療費の範囲を誤解している人が多いが、健康保険が利かない医療費も『治療』であれば基本的には対象です。差し歯など高価な治療こそ戻る額は大きい」

 多くの著書を持つ「ぶっちゃけ税理士」こと岩松正記氏は、医療費の領収書は同居していない家族でも合算できると話す。

「生計が同じであれば、別居の老親や子どもにかかった医療費の領収書も合わせて控除を受けられます。扶養控除の対象でなくてもいいので、親の収入も関係ありません」

◇年金生活者の節税

 年金には「公的年金等控除」があり、収入が年金だけだと所得税を払っていない人も多い。天引きされている所得税の額は年末に送付される源泉徴収票の「源泉徴収税額」欄で確認できるが、ここがゼロであれば申告しても還付を受ける余地はないことになる。

 ところが、前出の天野税理士は、年金生活者であっても、劇的な節税効果を得ることは可能だと話す。

「年金生活者は自分の税をゼロにしようとするより、子どもの扶養に入ることで子ども側の税金を大きく減らせることがあります」

 収入が年金だけという人で、65歳未満は年金額が108万円以下、65歳以上は158万円以下なら所得税法上の扶養に入ることができる。控除額は70歳未満なら38万円、70歳以上なら「老人扶養親族」の扱いとなるため、同居で58万円、別居でも48万円もの控除を受けられるのだ。これは専業主婦などが対象になる配偶者控除の38万円を大きく上回る。

「生活費を渡しているなどの実態があれば、同居する70歳以上の両親を共に扶養に入れるとそれだけで116万円もの控除を受けられる可能性もあります」(天野税理士)

 116万円の控除を受けられれば、最終的な税率が10%の人の場合、11.6万円もの所得税を減らせる余地があることになる。

「一定の障害が認められれば控除額はさらに増えます。負担している親の医療費や社会保険料を控除対象に加えられれば、一般的な収入の会社員でも所得税がゼロになる可能性も」(同)
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