バラエティだが、影響力は大きいはずだ

 はっきり言って私自身、ある種のカルチャーショックを受けるほどの番組であった。その番組とは、季節の変わり目によくやるスペシャル番組の1つで、10月1日放映のTBSテレビ「緊急がっちりマンデー 年金のギモン完全解消知らなきゃ大損SP」だ。

 その中味はと言えば、ほぼ徹底して、公的年金の賛美である。公的年金がいかに有利であるか、民間の年金と比較したり、あるいは公的年金は老齢年金以外にも、障害になった時の障害年金、死亡時の遺族年金、なども受け取れることの説明等々だ。

 昨年、社会保険庁職員による「不正免除」が大きな問題になった。が、不正は論外としても、被保険者にとって、免除制度そのものは非常に有利な制度で、きちんと免除を受けていた場合(*)、遺族年金・障害年金は、保険料を払っていた人と同じく満額が受け取れることも、あえて説明していた。

 この4.5年来というもの、社会保険庁は、マスコミからも国会でも(野党のみならず政府・与党からさえ)、ほぼ総バッシング状態であった。同時に公的年金の信用は地に落ち、年金未納者は増え、今にも年金制度が崩壊するかのような印象であった。これでは国民の年金納付意欲が、そがれていくのも当然である。

 こうした中で、TBSテレビがあえて年金擁護のスペシャル番組を打ち出した背景はいかなるところにあるのか。普通なら、面白おかしく社会保険庁を叩き、年金不安を煽る方が、視聴率が取れるかと思うのだが、逆を取った。こういう風潮だからこそ、逆を行く方が、かえって新鮮な印象で受けると取ったのか、その意図は判らない。

 しかもこの番組は、政府広報でも無論なければ、硬派の政治番組、社会啓発番組でもない。社会保険労務士に加えて、竹中平蔵氏を解説者にもってきているところがミソだが、他の出演者を見渡したところ、はっきり言って軟派のバラエティー番組である。
 
それだけに、むしろ視聴者に与える影響は大きい。今後の年金論議に、多少なりとも影響を与えるだろう。

 * 障害年金、遺族年金をうけるための保険料納付要件ー「障害年金においては初診日、遺族年金においては死亡日を起点として、その前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること、もしくは前々月までの1年間に未納がないこと」となっている。
 
 免除期間は未納期間とみなされないないから、両年金を受け取るための、非常に有用な手段である。少なくとも未納のまま放置するより、きちんと免除手続きをしておくに越したことはないのである。
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2007.10.05 Fri l 年金 l top ▲