月6.6万→8.3万円
 政府・与党は、低所得者層に対する国民年金(基礎年金)の加算制度創設の検討に着手した。7日、明らかになった制度の原案によれば、年収160万円未満の単身世帯などを対象に、現在満額で月約6万6000円支給されている国民年金を約25%引き上げて8万3000円とする。

 基礎年金が低すぎるとの批判を受けたもので、2009年度までに基礎年金の国庫負担割合を3分の1から2分の1へ引き上げるのに合わせて加算制度の運用開始を目指す。

財源新たに9000億円
 加算制度の検討は、福田政権発足に伴う自民、公明両党の「無年金、低年金を防止する施策の充実等を図る」との連立政権合意に基づくものだ。

 原案では、加算の対象となる高齢者は「単身世帯で年収160万円未満、それ以外の世帯は年収200万円未満」を軸に調整している。試算では、65歳以上の高齢者がいる世帯の約18%が該当するという。

 月約8万3000円としたのは、「保険料を40年支払った人の受け取れる年金が生活保護費より低いのはおかしい」との声があることを考慮し、単身の高齢者世帯の生活保護費月約8万円(都市部)より高く設定した。加算制度を適用した場合、基礎年金に対する国庫負担割合は6割となる計算だ。基礎年金を基準とする障害者向けの「障害基礎年金」も低所得者層に限定して引き上げる方針だ。

 現在の基礎年金制度は、保険料を納めた期間の長さに比例して年金の給付額が決まるため、収入の差は給付額に反映されていない。だが、格差問題への批判などを背景に、政府・与党は、年金の「最低保障機能」を強め、年金の分野でも国が低所得者に手厚く配慮するべきだと判断した。

 加算制度に必要な財源は税金でまかなう方針で、約9000億円程度と試算している。ただ、生活保護世帯の年金額が増える分、生活保護費の削減なども見込めることから新たに必要な財源は5000億円との見方もある。

 政府・与党は、基礎年金の国庫負担割合を3分の1から2分の1へ引き上げるための財源の議論と同時に加算制度の財源についても議論する方向だ。参院で第1党となった民主党が基礎年金の全額税方式を主張するなど、年金財源議論は流動的な要素も多く、新たな財源確保ができるかどうかは不透明だ。
スポンサーサイト

 ←応援クリックお願いします!


今すぐチェック!
↓↓↓
2007.10.12 Fri l 年金 l top ▲