10月18日11時5分配信 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081018-00000010-yom-soci

 厚生年金の記録改ざん問題をめぐり、各地の社会保険事務所が不正の発覚を防ぐための隠蔽(いんぺい)工作を行っていたことが、元職員らの証言で初めて明らかになった。

 厚生年金から違法に脱退させられた中小零細企業の従業員は、政府管掌健康保険の加入資格も同時に失うが、社保事務所で年金と健保の担当者同士が示し合わせ、健保の資格喪失に伴う医療費の請求が本人に届かないようにする操作などを行っていた。改ざんが組織ぐるみで行われていたことが裏付けられた形だ。

 改ざんには、従業員が実際には働いていたのに、過去にさかのぼって制度から脱退していたことにするなどの手口がある。滞納を減らし徴収実績を高く見せかける目的で、社保事務所の職員が事業主に虚偽の届け出を促す場合がある。

 政管健保(今月から「全国健康保険協会管掌健康保険」に移行)に加入する従業員と家族に対しては、本来なら医療機関を受診する際、自己負担(現行は現役世代で3割)を除く部分の医療費が保険から給付される。だが、改ざんでさかのぼって資格を失うと、すでに診療を受けた分が「無資格」扱いとなり、本人が医療費を社会保険庁に返還しなければならない。

 この点について、関西の社保事務所の元職員は「改ざんが本人にばれるといけないので、返還請求を出さないようにしていた」と話す。政管健保を担当していた1980年ごろ、保険料の担当者から「この会社は(医療費を)点検しないでほしい」とたびたび依頼され、その都度、本人に請求せずに済ませたという。

 社保事務所が保管する、医療機関発行の診療報酬明細書(レセプト)については、発覚を防ぐため該当者分を抜き取って別の場所に移すなどしていた。この元職員は「社保事務所長も保険料徴収の経験者で、こうした事務処理の実態を知っていた」と話す。

 東京都内の元職員も「この事業所は『徴収絡み』だ、と保険料徴収担当者が健保の担当者に声をかけると、あうんの呼吸で返還請求しないことになっていた」と認める。関東地方の別の現役職員も隠蔽工作があったことを認め、「そうしないと本人が社保事務所に文句を言いに来る」と話す。
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