10月23日10時23分配信 時事通信

 長妻昭厚生労働相は23日午前、TBSの番組に出演し、年金記録問題について「被害者は少なく見積もっても1000万人いる。分析して一刻も早く被害を救済する」と述べ、問題解明を急ぐ考えを表明した。その上で、年金相談サービス向上の一環として、全国の社会保険事務所で窓口対応に当たる職員が相談者に渡す名刺を作成したことを明らかにした。
 厚労相は出演後記者団に対し、被害者数の根拠として、「『宙に浮いた記録』の中で、ほぼこの人ではないかというのが1030万人いる」と指摘。さらに厚生年金の標準報酬月額の改ざんや、脱退手当金を受け取っていないのに受領扱いにされた人たちの存在を挙げた。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091023-00000034-jij-pol

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2009.10.26 Mon l 年金 l top ▲
10月22日18時39分配信 読売新聞

 国立社会保障・人口問題研究所は22日、2007年度の年金、医療、介護などの社会保障給付費が91兆4305億円だったと発表した。

 統計を取り始めた1950年度以降、給付費の総額は毎年度増え続けており、今回初めて90兆円を突破した。

 対前年度の増加額は2兆3207億円で、伸び率は2・6%だった。鳩山政権は、来年度から中学卒業まで月額2万6000円(初年度は半額)を支給する「子ども手当」を実施するとしており、こうした少子化問題への対応や、高齢化の進展で、今後も給付費増加傾向が続くのは確実だ。

 収入面は、総額100兆4289億円のうち、社会保険料が56兆8740億円(全体の56・6%)、公費負担が31兆368億円(同30・9%)だった。

 国民1人当たりの給付費は71万5600円で、対前年度の増加額は1万8200円、伸び率は2・6%だった。

 分野別の給付費としては、年金は前年度比2%増の48兆2735億円(全体の52・8%)。医療は前年度比3%増の28兆9462億円(同31・7%)。介護は前年度比5・2%増の6兆3727億円(同7・0%)だった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091022-00000870-yom-pol

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2009.10.26 Mon l 年金 l top ▲
10月22日1時35分配信 産経新聞

 平成22年度予算の概算要求は、空前の「95兆円」まで膨張した。これほど巨額の予算が積み上げられたのはなぜか。そんなに税金を使って「日本の財布」は維持できるのか。政治主導を掲げる鳩山政権初の予算編成で、危機に立たされた国家予算の現場を報告する。

 15日の概算要求締め切りを目前に控えた東京・霞が関。農林水産省3階の第1特別会議室では、副大臣の山田正彦の怒号が部屋中に響きわたっていた。

 「だめだ、だめだ! 局長、こんな予算は絶対に認められない」

 事務方が出した概算要求原案に細かく注文をつける山田ら政務三役。官僚も顔色を変えて食い下がる。

 「副大臣、われわれ役人にとって予算は命です」

 同じころ、厚生労働省では異例の幹部待機が続いていた。「待っているしかないんですよ」。官僚が申し入れていた「大臣へのご説明」に対し、厚労相の長妻昭がなしのつぶてを決め込んでいたからだ。

 鳩山政権初の予算編成では、政と官の間に異様な緊張感が広がった。それでも歳出見直しは不十分に終わり、概算要求は典型的なバラマキ型となった。

  ■  ■  ■

 「膿(うみ)を出す」。そう言って厚労省入りした長妻が出した「予算作成の指示」には、「施設整備は必要不可欠なものに限定」「事業委託、物品調達は2割削減」などの文字が並んだ。年金問題で厚労省と戦った長妻にとって当然の帰結だったが、それでも予算の膨張は避けられなかった。

 政権発足前から、厚労省内では「民主党のマニフェスト(政権公約)をすべて盛り込めば、概算要求は5兆円くらい増えるだろう」(幹部)といわれてきた。看板の子ども手当の財源だけでも初年度に2兆円を超える。

 社会保障重視の鳩山政権にとって、予算編成の最大の問題は厚労省予算が増えた分をどこで削るかだったが、厚労省は「ほかの省庁で切るんだろう」と高をくくっていた。公約の新規政策をそのまま盛り込むなら、従来の予算を要求段階から相当絞り込まなければならない。そんな当たり前の考え方を具体化する力量も今の政治にはなかった。

 経済産業省の政務三役は電卓片手に作業。スタッフ不足は明らかで、そこが官僚の“狙い目”となった。経産省幹部が振り返る。

 「まじめに時間をかけて事業を説明するうちに政務三役も判断が甘くなった」

 政務三役も、すべての政策に目は届かない。削減の標的となった公共事業について、農水省では「15%カットの枠内で局ごとにやってほしい」との指示が出た。事業選別は官僚に委ねられた格好だ。

 山田は「どの部分が必要で、どれが要らないかは、ここにいても分からないことが多かった。時間も限られていたし…」と歯切れが悪い。結局、各省庁は新規施策を列挙する一方、既存予算の要求は合計1兆3千億円しか削れなかった。

  ■  ■  ■

 「個々の施策の理想はあっても優先順位の基準がないから、どんな予算にしたいのかがさっぱり分からない」。経済官庁の幹部は、鳩山政権が財政運営の全体像や具体的な指針を示せていないことが要求の膨張に拍車をかけたと酷評する。

 6月の骨太の方針策定から始まる例年の予算編成との違いは明白で、政府が9月29日に決めた予算の基本方針もA4判のペーパー1枚。財政規律維持などが記されたが具体性に欠ける。

 問題は、今後の査定で歳出膨張に歯止めをかけられるのかどうか。だが、聞こえのいい「政治主導」という名の下に、ずらりと並んだ要求項目を切り込むのは容易ではない。

  ■  ■  ■

 19日夜。通りに響き渡るほどの高笑いが時折漏れ、宴は何時間も続いた。都内にある財務相の藤井裕久の自宅は、さながら概算要求の査定に向けた財務省の決起集会のようだった。副大臣の野田佳彦ら政務三役や事務次官の丹呉泰健…。勢ぞろいした財務省幹部は車座で焼酎や日本酒を酌み交わした。「大臣と飲むのは初めてだったが、強かったね」。出席者の1人は楽しそうに振り返った。

 だが、この夜のムードとは裏腹に、査定作業の先行きはあまりにも厳しい。

 宴の数時間前、首相官邸に駆け込んだ厚生労働相の長妻昭は、首相の鳩山由紀夫と向き合っていた。昨年度いっぱいで廃止された生活保護世帯への「母子加算」の復活を掛け合うためだ。

 「全力で取り組んでほしい」。鳩山から12月復活を確認すると、長妻はほっとした表情を浮かべた。厚労省は平成22年度概算要求で、母子加算について金額を明示しない「事項要求」としていた。それが事実上、認められたからだ。

  ■  ■  ■

 概算要求の中に、重点政策の項目だけを示す「事項要求」は、見かけ上、概算要求の総額を少なくする“隠れ要求”のような存在だ。今回は厚労省のほか、エコポイント制度の継続を要求した環境省など各省庁が事項要求を乱発。事項要求を含めると、95兆円の概算要求は一気に97兆円規模まで膨らむ。

 だが、事項要求を野放図に認めると、予算の絞り込みどころではなくなる。このため藤井は16日、「事項要求はほとんど認められない」とくぎを刺した。母子加算で鳩山が与えた“お墨付き”は、そんなタイミングでの政治判断だった。

 「賢明な財務相なら分かるはずです」

 総務相の原口一博も19日、事項要求絡みでこんな牽制(けんせい)球を放った。総務省の要求は、1兆円規模とされる地方交付税の増額。地方経済が疲弊する中、地方自治体が自由に使える交付税の増額は不可欠との理屈だが、長妻や原口に限らず、多くの閣僚が今後、藤井に事項要求実現の政治決断を迫ることは確実だ。

  ■  ■  ■

 鳩山政権下で、査定の障害となる“政治の壁”は事項要求にとどまらない。

 「公共投資は抑制する方向だが、整備新幹線は1日も早く作りたいという声が多い」。14日、国会内で行われた「整備新幹線を推進する議員の会」。代表の元首相、羽田孜は声を張り上げた。集まったのは約70人の与党議員ら。鳩山も顧問として名を連ねる。

 国土交通省は概算要求で、公共事業費を21年度当初予算費14%減と大幅に減らした。削減の標的はダムや道路などだ。対照的に整備新幹線は、21年度予算と同額の706億円を要望した。新規着工分も凍結されず、年末までに検討することになった。

 国交相の前原誠司は「新幹線だけを甘くしたわけではない」と白紙での検討を強調するが、あらゆる公共事業が軒並み削減される中での新幹線の扱いは、自民党政権で恒例だった予算の“聖域化”も想起させる。

 21年度補正予算の見直しでは、一層の削減を求める行政刷新担当相の仙谷由人に対し“政治判断”でゼロ回答を連発した省庁もあった。今後も同様の動きが広がる懸念は消えない。

 「役人に予算を一律で2割カットしろと言えば、鉛筆をなめながら削減案を作り上げるかもしれない。でも、それでは政治主導でも何でもない。結果的に官僚より削れなくても、政治的に削る努力をしなければいけないのではないか」

 重要閣僚の一人はこう語るが、政治主導の予算編成が機能しないようなら、国の借金である国債を巨額発行するしか道はない。

  ■  ■  ■

 旧大蔵省出身で財政再建論者の藤井は、22年度予算の国債発行について「(21年度補正予算後の)44兆円より減らさないと市場の信認に応えることにならない」と増発に慎重だ。今月上旬、国債増発が不可避とみる閣僚を「今はそんな話をする段階じゃない」とたしなめたこともあった。

 だが、不況のあおりで21年度税収は当初見通しの46兆円より大幅に減り、40兆円を割り込む可能性も出ている。22年度も税収の劇的な回復は見込めない。

 鳩山政権は消費税の増税も封印しており、財政健全化の道筋は一向にみえない。そんな中でマニフェスト(政権公約)に縛られたバラマキ型の財政運営を続ければ、子や孫の世代が支払う「借金の子ども手当」を乱発したとのそしりを受けることになる。(敬称略)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091022-00000523-san-bus_all

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2009.10.26 Mon l 年金 l top ▲
10月20日2時30分配信 毎日新聞

 年金の受給資格を満たしているのに、社会保険事務所の説明ミスによって7年間無年金となった男性が国に損害賠償などを求めた裁判で、国が「窓口で説明を誤っても責任があるとはいえない」との主張を撤回することがわかった。社保庁の説明ミスが原因で無年金となった人も少なくないとみられ、他の無年金者の救済にも影響を与えるとみられる。

 23日の口頭弁論を前に、千葉県在住の原告、宮本守美さん(68)の代理人に「違法性、因果関係、国の責任に関する国の主張を撤回する」との準備書面が国から届いた。賠償額などを争う主張は撤回していない。厚生労働省幹部は「多大なご迷惑をかけた責任を認めるのは当然だ」と話している。

 宮本さんは01年、千葉県内の社保事務所へ受給申請に訪れた際、厚生年金の受給に必要な加入期間(宮本さんの場合は240カ月)を満たしていたが、職員が217カ月と計算ミスしたうえ、「受給資格は300カ月必要で期間不足」と言われた。昨年10月まで無年金となり、今年3月、国に損害賠償などを求め東京地裁に提訴。7月の口頭弁論で国は「(窓口での)回答は被保険者へのサービス」「誤った説明はただちに国家賠償法上で違法と認められるわけでない」などと主張していた。

 宮本さんは「本当は受給できる無年金者の受給権の回復につながれば」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091020-00000009-mai-soci

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2009.10.22 Thu l 年金 l top ▲
10月18日3時5分配信 読売新聞

 茨城県内の社会保険事務所で、厚生年金の算定基準となる標準報酬月額(月給)が引き下げられ、滞納額の1割が記録から消されるなどしていたことが、事務所関係者の話で分かった。

 「徴収率を上げる目的でやった」と関係者は改ざんだったことを証言。月額引き下げの対象を会社経営者らとする「茨城ルール」や、滞納取り消し額の自動算出ソフトもあったという。

 読売新聞が入手した2005年度の保険料徴収記録によると、土浦社会保険事務所で、過去滞納額14億1817万円のうち1億4502万円が取り消されていた。水戸南社会保険事務所では、滞納分20億4034万円の約4%にあたる8408万円が抹消されていた。県内のほかの3事務所の05年度滞納取り消し額は、15万〜600万円程度で、土浦、水戸南が突出していた。

 事務所関係者によると、滞納している会社の預貯金を差し押さえて「経営者の心理に揺さぶり」をかけ、納付誓約書を書いてもらう名目で経営者を事務所に呼び出した。「あなたの給料は役員報酬50万円と登録されているが、本当は20万円でしょう」「これで滞納が1000万円減る」と巧妙に誘導すると大半が応じ、滞納額減らしの改ざんを行っていたという。

 また、「茨城ルール」は従業員が受け取る年金を減額されるのは「かわいそう」とし、経営者とその家族らに限定するようにしていた。滞納取り消し額の算出ソフトは、月給の下げ幅と期間を入力すれば簡単に計算できるもので、02年度にUSBメモリーに入れて徴収担当者に配布されていた。

 茨城県の厚生年金保険徴収率は01〜03年度は全国で46位と振るわなかったが、04年度に37位、05年度は24位と急上昇していた。

 茨城社会保険事務局の高田宏総務課長は、「標準報酬月額を故意に改ざんしたということは一切ない。実態に即して下げているはず」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091018-00000008-yom-soci

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2009.10.19 Mon l 年金 l top ▲
10月16日11時0分配信 毎日新聞

 年金者の生活が苦しいことを訴えようと、全日本年金者組合は15日、全国で「年金者一揆」集会を開いた。青森市長島の青い森公園には245人(主催者発表)が集まった。参加者らは「今の年金では暮らしていけない」などと主張し、後期高齢者医療制度の廃止などを呼びかけ、市内を行進した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091016-00000011-mailo-l02

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2009.10.17 Sat l 年金 l top ▲
10月14日20時25分配信 毎日新聞

 宙に浮いた年金記録5095万件を特定するために社会保険庁が全受給者・加入者に送ったねんきん特別便のうち、住所不明や事務ミスで再発送したものが131万6391件、計2億1767万円に及んだことが14日、会計検査院の調査で分かった。検査院が同日、参院に報告した。

 検査は08年6月の参院の要請に基づき実施した。特別便は07年12月〜08年10月、約1億人に送られた。このうち住所不明で返送され再発送したものは、3月末までに79万7889件で費用は1億8466万円。各社保事務局が移転後の住所を把握しており、事前照会すれば防げたケースが多かった。共済組合の各支部経由で送った地方公務員共済組合員関係者向け49万8675件は、役所別や所属部署別に送付しなかったため組合側から戻され、社保庁が2958万円をかけて、直接本人に送り直していた。

 宙に浮いた記録のうち氏名などがオンライン入力されていない524万件は、1月時点で約2万6000件が特定されなかった。7社保事務局では、管内の社保事務所で相談者の漏れた記録が見つかりながら、数カ月から3年近く基礎年金番号に統合していないケースが1000件以上見つかった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091014-00000106-mai-pol

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2009.10.17 Sat l 年金 l top ▲
10月14日20時32分配信 読売新聞

 年金記録問題への対応のため、社会保険庁が契約書も作らずに業者に電話相談業務を委託するなど、ずさんな発注をしていたことが、会計検査院の調査でわかった。

 検査院は「会計法上、適正を欠いていた」として再発防止を求めた。

 検査院によると、社保庁は年金記録問題への対応のため、昨年度までの2年間で計487業務(総額約227億円)を民間に委託。このうち、2007年に発注した電話相談「ねんきんあんしんダイヤル」に関する10業務(総額約55億円)は、業務が実際に始まってから契約書を作成していたほか、業務が終わった後に文書が作成されたケースもあった。

 また社保庁は、同業務の契約の中で、業者側に実際の業務時間について確認できる記録資料の提出を求めておらず、検査院が調べたところ、業者が「業務時間」とした時間が、実際は休憩時間だったこともあったという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091014-00001004-yom-soci

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2009.10.17 Sat l 年金 l top ▲
10月9日15時0分配信 毎日新聞

 厚生年金記録の改ざんを巡り、舛添要一前厚生労働相が設けた調査グループの事情聴取に関与を認めた社会保険事務所の男性元課長が、毎日新聞の取材に応じた。国の調査に関与を認めた元幹部が外部に証言するのは初めて。90年代から00年代にかけ管理職を務めた元課長は「制度と実態の乖離(かいり)が背景にある。組織的改ざんは全国で行われてきたのではないか」と話した。【野倉恵】

 −−改ざんにどう関与したのか。

 ◆90年代後半、多額の保険料を滞納して倒産し、保険料の回収を見込めなくなった会社の保険料処理のため、この会社の社長を社保事務所に呼んだ。社長と役員数人の標準報酬月額を約1年さかのぼり数十万円引き下げる虚偽の届け出を出すよう促した。

 −−なぜ促したのか。

 ◆バブル崩壊後の不況に加え、従業員1人の法人も86年からすべて強制加入となり、滞納が急増した。でも、前年の徴収実績を落とせない空気が職場で強かった。中小企業の経営者らを追い詰められないとの切実な思いもあった。

 月額などを下げれば滞納分を負担させない代わりに経営者らの将来の年金額が減ることになり、公平を保つ手段でもあるという気持ちがあった。

 −−気持ちはそうでも違法行為になるが。

 ◆制度への信頼を失わせ申し訳なく思う。だが、厚生年金は国民年金のような免除制度がなく、零細企業からも徴収しなければならず、法制度と実態が懸け離れている。

 会社が保険料を払っていない期間でも保険料を天引きされる従業員を救済するため被保険者全員が保険料を払っていたとみなす仕組みがあるが、経営者も同じ扱いになり、まじめに保険料を払う企業には不公平だ。

 −−改ざんは一般的にあったのか。

 ◆98年に福島のタクシー会社が休業と偽って保険料を納入せずに営業を続け、社保事務所職員の関与が明るみに出た。

 全国の担当者研修で何人かが「滞納企業が急増し徴収率を維持するのは無理」と訴えたが、本庁は「問題にならないように」と言っただけ。研修後の懇親会で滞納の処理方法に話題が集中し、全国で同じことがあるのではと感じた。年金制度改革の中で、零細企業にのしかかる保険料と過酷な徴収システムの見直しを国民的に議論すべきだ。

 ◇舛添要一前厚労相の調査グループによる改ざんの背景の分析結果(1日公表の文書から)

■(法制度が)全法人を強制加入とし、中小企業への対応が不十分

■社会保険庁や社保事務局主催の会議では(社保事務所単位などで)徴収率を提示させ、強い徴収指導を行った

■滞納企業を倒産させると回収できず、国にも損害を与えるとの心理が職員に働いた

■全国統一の事務処理手順が06年まで制定されず、現場ごとに独自に行われていた

■本庁の業務監察が機能せず、組織全体で長年にわたり黙認

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2009.10.17 Sat l 年金 l top ▲
10月12日7時56分配信 産経新聞

 社会保険庁の都道府県事務局を会計検査院が調査したところ、全国19の社会保険事務局で計約6800万円の不正経理が見つかっていたことが11日、分かった。検査院は近く社会保険庁に通知する。社会保険庁は「意図的な不正ではない」と説明しているもよう。都道府県で「預け」など悪質な不正経理が相次いで発覚しているが、今回の調査でも一部で同様の手口が見つかった。不正経理が国の組織でも広くされていることが明らかになった。

 不正経理を指摘されたのは、愛知、神奈川、青森、沖縄など全国の19の地方事務局。過去5年程度さかのぼって会計検査院が調査。事務用品や備品の発注などについて調べた。

 最も不正経理の額が多かったのは、愛知県社会保険事務局で約1800万円、神奈川県社会保険事務局が約1500万円など。

 最も悪質なケースでは、物品を納入業者に架空発注し、架空の請求書に従って業者の預金口座に振り込んで、金をプールさせる「預け」と呼ばれる手口。複数の事務局で100万円以上見つかった。

 また業者に発注した物品と異なる品物を納入させる「差し替え」、代金を支払わずに随時業者に物品を納入させ、あとから別の物品名目で請求書を出させて支払う「一括払い」などの手口も広く行われていた。予算不足から代金を払わずに先に商品を納入させ、翌年度に代金を支払う「翌年度納入」や、予算を使い切るために発注を装って代金を納入業者に先に支払い、翌年度に物品を納入させる「前年度納入」もあった。

 各都道府県社会保険事務局は、年金問題などで不祥事が相次いだ社会保険庁が来年1月、日本年金機構に業務を引き継ぐことにともなって、廃止されることになっている。明らかになった不正経理について、廃止前に公金返還などの措置が確実に行われるかといった問題が今後でてきそう。

 「預け」など公的機関の不正経理は昨年、愛知、岩手、長野などの12府県の自治体で約11億円分が会計検査院の調査で見つかった。今年も千葉や大阪など26府県で約20億円、環境省の出先機関である9環境事務所でも計約4千万円の不正経理が見つかっている。

 今回、最も不正経理の額が多かった愛知県社会保険事務局の管内の中村社会保険事務室(名古屋市)では、平成20年に職員が関係する贈収賄事件が愛知県警によって摘発されるといった不祥事も起きている。

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